悟空はチチの尻にしかれているように見えるのに、2人は非常に仲の良い夫婦です。
なぜ、口うるさいチチと修行ばかりの悟空がうまくいっているのでしょうか?
ここでは、ドラゴンボール 悟空とチチ「馴れ初めと子供と愛情関係」3つの話についてご紹介していきます。
Contents
1.悟空とチチの「唐突すぎる馴れ初め」2つのストーリー
2人の出会いから発展までが脈絡なく一気に発展する様子は、悟空とチチだからこそ実現したものと言っても良いくらいです。
それでは、悟空とチチの「唐突すぎる馴れ初め」2つのストーリーについてご紹介していきます。
①牛魔王の娘チチが一方的に追いかける悟空への恋心
悟空とチチが初めて出会ったのは、フライパン山の炎を消す芭蕉扇をもらいに、亀仙人のところへ同行した時のことでした。
一緒に筋斗雲に乗っていたところ、悟空は、チチが男の子かどうかを確認するために、彼女の股をツンツンと蹴ってしまいます。
その行為に衝撃を受けつつ、
「あんなところ蹴られたらもう嫁にいくしかねぇべ」
と頬を赤らめる少女チチは、この時から悟空との結婚をしっかり意識しだしたのでした。
「大きくなったら嫁にもらいに来てくれな」
と、恥じらいつつ悟空にお願いするチチに対して、悟空と言えば嫁とは何なのかも理解せず、
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「もらう=くれる=ならもらいに行くわ」
という直線的思考で、お互いに正しい意思疎通がないまま婚約が成立してしまうことになります。
2人が再会したのは、7年後の武道会で対戦した時でした。
当初、悟空は彼女の正体に全く気付かなかったのですが、チチは自ら正体を明らかにし、昔交わした約束を果たすために来たと悟空に告げます。
悟空もようやく昔の記憶を思い出し、結婚の意味もよくわからないまま、
「じゃ、ケッコンすっか」
という軽いノリで夫婦誕生に至りました。
②チチの強さは純朴で真っ直ぐな性格と武道家としての高い能力が育てた
悟空に会うために参加した武道会では、悟空と対戦するためにトーナメントを全て勝ち上がるほどの強さを誇るチチ。
最終的に悟空には敵わなかったものの、武道家としての強さは一級でした。
特徴的なのはその性格にあります。
チチは極端なほど一途で、悟空との初対面時にはお互いまだ幼かったにも関わらず、将来2人は必ず結婚すると勝手に思い続けるほどです。
その後、実際に7年もの間、悟空は自分を嫁にもらいに来てくれると思い続けて、とうとうその本望を果たすことになります。
武道家は精神的にブレることがなく、性格的にも正直で真っ直ぐな人が多いですが、チチもまた、一度信じた人のことを決して疑うことない強さを持っていると言えます。
2.悟空とチチの「子供への関わり方の違い」がよくわかる2つの視点
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悟空とチチには2人の息子がいますが、実は両親それぞれで教育方針が全く異なっています。
いったい、悟空とチチの「子供への関わり方の違い」がよくわかる2つの視点とは、どういったものなのでしょうか?
①「マジメで学者肌の悟飯」にチチは教育ママ化し悟空は戦士として扱った
ベジータ襲来の際、修行と称して悟飯がピッコロに連れていかれたと知った時、チチは言葉にできない怒りと心配を露わにしました。
「戦いよりも勉強一筋の教育ママ」としてチチは有名になるのですが、それも全て
息子を絶対に守り抜きたい
という思いがあってこその行動なのです。
夫である悟空は常に戦いの中にあり、何度も死線を彷徨いながら強さを身に付けていきましたが、側で見ているチチとしては「大切な人が死と隣り合わせ」などという事実は、とうてい受け入れがたいことなのです。
「息子が生き抜くためには勉強が必要」という教育方針をチチが頑固に曲げないのは、息子を戦いや死からできるだけ遠ざけたいという、母の一途な愛情が根底にあるからなのです。
一方、悟空は悟飯を当初から戦士扱いしており、
- 自分が死ぬことを予想して幼い息子に攻撃を託した
- ピッコロの修行に積極的賛成だった
…と、チチとは真逆の教育方針を持っていました。
これも、「サイヤ人は修業して強くなるもの」だという悟空の純粋な思い込みと、息子を強いサイヤ人に育て上げることが自分の使命だという考えに基づくもので、やはり悟空なりの愛情の形なのです。
②「自由で能力を隠すことがない悟天」をチチも悟空も見守った
自爆を試みたセルと共に悟空が死んだ時、チチはすでに悟天を身ごもっていました。
それ以降、悟空が生き返るまでの7年に渡り、チチは女手一つで悟天を育てていくことになります。
その間、悟空は天国で修業を続けるために生き返らせるなとまで下界にメッセージを送っていますから、チチの苦労は想像を超えるものでした。
ところが悟天は、物心ついた頃には、
- チチから組み手などの武術の基礎を仕込まれた
- 「怒り」スイッチの有無に関係なく自在に超サイヤ人の能力を操る
…という天才ぶりを見せています。
チチは、悟飯の時は極端な教育ママでした。
しかし、悟天の時は、彼自身が自らの能力にブレーキをかけることなくどんどん進化していくため、チチもその無邪気さを叱れなかったのです。
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当然、悟空はそんな悟天の能力に驚きつつも喜びを隠しません。
チチには、悟空と悟飯の無謀さに耐えて免疫がつき、半ば覚悟を決めて悟天の成長を見守るようになりました。
3.「口うるさいチチと寛大な悟空」夫婦の愛情関係を知る2つの視点
チチと悟空は正反対と言っても良いくらい性格が異なっています。
いったい、「口うるさいチチと寛大な悟空」夫婦の愛情関係を知る2つの視点とは、どのようなものなのでしょうか?
①悟空は「修業が仕事の戦士」だがチチは「ごく普通の主婦」のためチチがヒステリックになりやすい
悟空はサイヤ人で戦士の血を持っていますから、常に強くなることを願い修行を欠かしません。
何より、地球の未来のためには農作業より修業が必要であるという考え方です。
チチは、息子に修業ばかりさせて勉強の機会を奪う悟空によく噛みついていますが、教育ママの心情は「子供への深い愛情」から来ていることがわかっています。
大切な夫との間に生まれた大切な子供が、できるだけ苦労なく真っ直ぐ成長できるように、親の務めとして学習の機会を豊富に与えたいのです。
修業第一の悟空とは全くのすれ違いになりますが、チチはいつも最後には悟空に従い、ついていくのです。
悟空はもともと気にしない性格でもあり、チチがヒステリックになっても余裕で彼女の怒りや心配を受け止めています。
どちらかと言うと、悟空の度量が夫婦関係をスムーズにしていると言っても良いでしょう。
②チチは「子供が一番」だが夫を愛する気持ちは幼少時以来全く変わっていない
いつも悟空に対して小言ばかりのチチですが、悟空が戦いで重傷を負うと付きっきりで看病し、セルゲームで悟空が死亡すると泣き崩れる様子を見せました。
悟空は、ベジータのように妻子を特別愛し大事にしている描写があまりないのですが、結婚後、家族という認識が徐々に強くなっていき、チチを「気の強い嫁」と表現しつつ穏やかな笑顔を見せて見守っています。
悟空はサイヤ人である以上、本能的に戦いを好み、修行で強くなることを我慢できません。
チチとしては、悟空にはしっかり働いてもらい、息子たちの父親として身を落ち着けて欲しいのですが、「戦士である悟空」を好きになって結婚しただけに、悟空という人物の本質は十分理解しているのです。
だから、ベジータ夫妻のように愛情たっぷりなツンデレ夫婦とはいきませんが、チチと悟空だからこそ成り立つ「クールで信頼の厚い夫婦関係」はもはや揺るぎないものとなっています。
4.まとめ
自由奔放ながら徹底的な努力家である悟空は、圧倒的な強さで実際に地球を守っています。
嫁としては、何だかんだ言っても悟空のことを誇りに思い、とても愛しているのです。
悟空も、口うるさいチチをいつも微笑ましく見ているかと思えば、かみ合わない返事をしたりしていますが、気の置けない夫婦という関係はそういうものだと思っています。
それは、ごく一般的な夫婦関係とほとんど変わりなく、ドラゴンボールの中では一番騒がしいカップルではあるものの、安定的な愛情が感じられます。