すでにスーパーサイヤ人として覚醒したキャラクターは多数いますが、悪魔と呼ばれるブロリーは変身により人格が激変する悲劇の人物でした。
なぜ、彼はサイヤ人でありながら悟空達とは異なる進化を遂げたのでしょうか?
ここでは、ドラゴンボール 伝説のスーパーサイヤ人 悪魔ブロリー2つの考察についてご紹介していきます。
Contents
1.悟空達とは別の進化を遂げた「伝説のスーパーサイヤ人」2つの種類
すでにスーパーサイヤ人として進化を遂げたキャラクターは複数存在します。
いったい、悟空達とは別の進化を遂げた「伝説のスーパーサイヤ人」2つの種類とは、どういったものなのでしょうか?
①悟空達も知らなかった本物の「1000年に一度のスーパーサイヤ人」はブロリーだった
劇場版ドラゴンボールZ「燃えつきろ!!熱戦・烈戦・超激戦」に、ブロリーというサイヤ人の生き残りが登場します。
普段の彼は非常に大人しく、筋肉隆々ですが口数の少ない優男でした。
しかし、ひとたびスーパーサイヤ人に変身すると、破壊と殺戮にしか関心を示さない最悪の超戦士になります。
筋肉はさらに盛り上がり、白目をむき本能に従って極悪非道の限りを尽くすのです。
ベジータ登場の頃、スーパーサイヤ人は1000年に一度出現するとされていましたが、悟空やベジータ達とは体の発達も戦士としての本能も全く異なっています。
強力なパワーを持ちながら、スピードが一切衰えることなく戦い続けることができ、ブロリー本人ですらコントロールできない状態になるのです。
変身前と変身後では、性格も攻撃性も全く別人のようになるため、まさに豹変と言っても過言ではない恐ろしさを見せつけます。
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②悟空やベジータ等が変身する「本来のスーパーサイヤ人」とブロリーは亜種である
もともと、スーパーサイヤ人は伝説の存在でしかなかったものが、フリーザ戦の際に悟空が覚醒したことで、スーパーサイヤ人の存在が真実であることがわかりました。
その後、悟空に続いてトランクスやベジータ、悟飯等が次々と覚醒していきましたが、当初の変身の引き金は「怒りの感情」にあり、感情が沸点に達した時に力が解放される形態だったのです。
また、スーパーサイヤ人になってからも、努力を重ねて初めて第二段階、第三段階、ゴッド形態に進化していきましたが、一度の変身で一気に別人へと覚醒するブロリーとはタイプが全く異なっています。
2.伝説のスーパーサイヤ人「ブロリーの性格」を知るための2つの背景事情
変身前後で別人格になるブロリーは、非常に極端な変化を遂げていると言えます。
いったい、伝説のスーパーサイヤ人「ブロリーの性格」を知るための2つの背景事情には、どういったものがあるのでしょうか?
①悟空との確執とベジータ王から受けた迫害がブロリーを二重人格にした
ブロリーの心の中には、悟空とベジータに対する深い悲しみと憎悪の感情が隠されていました。
悟空とブロリー
誕生日が同じで隣の保育器に寝かされていたが、悟空の泣き声にあまりにもびっくりして自分も大泣きしてしまう。それ以来、悟空には好意が持てない。
ベジータとブロリー
惑星ベジータがまだ存在していた頃、サイヤ人として飛びぬけた強さを持つブロリーと父パラガスを警戒して、ベジータ王は2人を迫害していた。
その後、フリーザが惑星ベジータを破壊した際、ブロリーはスーパーサイヤ人として覚醒し、父と2人で辛くも生き残った。
悟空との確執は、「幼少期の嫌な思い出」程度のものですが、やはり核心はベジータ王への憎しみにあります。
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同じサイヤ人でありながら、ベジータ王家を守るために自分達を迫害した記憶は悲しみと怒りに溢れており、ベジータに再会した際にも「お前は簡単には死なさない」と明言するほどです。
悟空達は激しい怒りを引き金にして変身していましたが、ブロリーは怒りと深い悲しみの両方を原動力として覚醒を呼び起こしているのです。
ブロリーが抱くネガティブな力は、過去の悲しく辛い出来事により増幅されたものだったからこそ、彼は二重人格的になっていると言えます。
②覚醒後の極悪非道なブロリーには実は同情の余地があった
子供の頃から凄惨な体験をしてきたブロリーは、心に闇を持ったスーパーサイヤ人として覚醒しました。
自分と父が受けた理不尽な扱いや殺される恐怖は、子供がコントロールを失うには十分すぎる経験で、だからこそ荒れ狂うままに力を解放させていたのです。
しまいには、感情に任せて父の目を潰してしまうほど力を持て余す状態になり、自分では抑えられないと悟った父から見放されてしまいました。
ブロリーは破壊と殺戮を好む悪魔のようなスーパーサイヤ人
…と言われていますが、生まれ故郷や父親に対して味わった辛すぎる過去があったからこそ、彼は悪魔と呼ばれるサイヤ人になってしまったとも言えるのです。
普段は怒りや悲しみの感情を徹底的に抑圧している分、変身した時に解放される力はコントロールが全くできません。
ブロリーの父パラガスが彼を見放すまでは、彼も良心を忘れずにいられたかも知れず、ブロリーはここまで残虐な人物にはなっていなかった可能性があるのです。
そう考えると、ブロリーを単純に「悪魔の戦士」と決めつけることは正しくなく、わずかに同情の余地があると考えるのが順当です。
3.まとめ
フリーザのように無感情に人を殺す存在とは違って、壮絶な過去を経験しながら覚醒した経緯を持つ分、ブロリーの残酷さには怒りや諦めの感情が色濃く出ています。
サイヤ人であっても、成長途中の環境から大きな影響を受けることは当然であり、ブロリーはサイヤ人として決して恵まれてはいなかったことがわかるのです。
例えばベジータは、当初はひどく無感情で冷酷に破壊と殺戮を進めていましたが、悟空達の温かみに触れ続けたことによって、仲間を持つ喜びを知るようになりました。
ブロリーも今後、ベジータや悟空とのわだかまりが解けて徐々に距離を縮めて行き、信頼し合う最強の仲間になる日はそう遠くないはずです。